WordPressでホームページを公開しても、「どんな人が何人来ているか」「どのページが読まれているか」「どこから来たか」がわからなければ改善ができません。Google Analytics 4(GA4)とGoogle Search Console(GSC)は、いずれも無料で使えるGoogleのウェブ解析ツールです。GA4はサイト上のユーザー行動を分析し、GSCは検索エンジンからの流入状況を把握します。この2つを組み合わせることで、ホームページの現状を正確に把握し、継続的な改善サイクルを回せるようになります。このレッスンでは、GA4のプロパティ作成からタグ設置・GSCのサイトマップ送信・基本レポートの読み方・目標設定まで、初心者でも迷わない手順で解説します。
GA4 + Google Search Console — 導入から活用まで
GA4を使うにはGoogleアカウントが必要です。個人のGmailではなく、会社・ビジネス用のGoogleアカウントを使うことを推奨します。担当者が退職した場合でも会社でアカウントを管理できるようにするためです。
https://analytics.google.com にアクセスして「測定を開始」をクリック💡 GA4では「アカウント → プロパティ → データストリーム」という3階層の構造になっています。1つのGoogleアカウントで複数のサイト(プロパティ)を管理できます。複数のサイトを運営する場合は同じGAアカウントの中に複数プロパティを作成して管理します。
取得した測定ID(G-XXXXXXXXXX)をサイトに埋め込む方法は3つあります。それぞれの特徴を理解して自分のサイトに合った方法を選んでください。
WordPressテーマのfunctions.phpに以下のコードを追加します。
function add_ga4_tag() {
?>
<!-- Google tag (gtag.js) -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=G-XXXXXXXXXX"></script>
<script>
window.dataLayer = window.dataLayer || [];
function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
gtag('js', new Date());
gtag('config', 'G-XXXXXXXXXX');
</script>
<?php
}
add_action('wp_head', 'add_ga4_tag');
メリット: シンプルで追加のプラグイン不要 デメリット: テーマ更新でコードが消える可能性がある(子テーマ必須)
GoogleがWordPress向けに提供する公式プラグイン「Site Kit by Google」を使うと、GA4・GSC・AdSenseなどを一括連携できます。
Site Kitの設定手順:
メリット: コード不要・GA4とGSCを一括設定・更新に強い デメリット: サードパーティプラグインへの依存
Google Tag Manager(GTM)を使う方法です。GTMを導入するとGA4・Facebook Pixel・LinkedIn Insight Tagなどすべてのタグを一元管理でき、デプロイのたびにコードを触る必要がなくなります。
GTMの設定手順:
https://tagmanager.google.com でGTMアカウントとコンテナを作成<head>用と<body>用)をサイトに埋め込む| 方法 | 難易度 | 柔軟性 | 推奨対象 |
|---|---|---|---|
| functions.php直接追記 | 初級 | 低 | シンプルなサイト |
| Site Kit プラグイン | 入門 | 中 | 初心者・複数ツール連携不要 |
| GTM経由 | 中級 | 高 | 複数タグ管理・将来の拡張を重視 |
⚠️ タグが正しく設置されているかは、GA4の「リアルタイム」レポートで確認できます。タグを設置後にサイトを開いて1〜2分待ち、GA4のリアルタイムに自分のアクセスが表示されれば設置成功です。表示されない場合はタグの設置箇所やIDに誤りがないか確認してください。
Google Search Consoleは、Googleがサイトをどのようにクロール・インデックスしているかを確認できるツールです。GA4がサイト内のユーザー行動を計測するのに対し、GSCはGoogle検索エンジンとサイトのやり取りを可視化します。
GSCで分かること:
https://search.google.com/search-console にアクセスhttps://example.com/)所有権確認方法の比較:
| 方法 | 手順 | 推奨度 |
|---|---|---|
| HTMLタグ | <meta name="google-site-verification"> を<head>に追加 | 推奨 |
| HTMLファイル | 指定のHTMLファイルをサーバーにアップロード | 可 |
| Google Analytics | GA4が設置済みなら即時確認可能 | 簡単 |
| DNSレコード | ドメイン管理画面でTXTレコードを追加 | 高確実 |
所有権確認完了後、サイトマップをGSCに送信してクローリングを促進します。
WordPressのサイトマップURL:
https://example.com/sitemap.xml(または https://example.com/sitemap_index.xml)https://example.com/sitemap.xml💡 サイトマップを送信してもすぐにすべてのページがインデックスされるわけではありません。GoogleのクローラーはGSCのサイトマップを参考にしながら独自のペースでクロールするため、新規公開から数日〜2週間程度かかることが通常です。
GA4の左メニュー「レポート」から各レポートにアクセスできます。
リアルタイムレポート
今この瞬間サイトを見ているユーザー数と行動がわかります。タグ設置確認に使います。
集客レポート(レポート → 集客 → トラフィック獲得)
どのチャネルからユーザーが来たかがわかります。
| チャネル | 意味 |
|---|---|
| Organic Search | Google等の自然検索からの流入 |
| Direct | URL直接入力・ブックマークからの流入 |
| Referral | 他サイトのリンク経由 |
| Organic Social | SNS(Instagram・Twitter等)からの自然流入 |
| Paid Search | リスティング広告からの流入 |
エンゲージメントレポート(レポート → エンゲージメント → ページとスクリーン)
各ページの表示回数・平均エンゲージメント時間・離脱率がわかります。最もよく読まれているページや、すぐに離脱されているページを特定できます。
検索パフォーマンス
サイトに流入している検索キーワード・クリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位が確認できます。
| 指標 | 意味 | 改善の方向性 |
|---|---|---|
| 表示回数 | 検索結果に何回表示されたか | 検索上位を狙うキーワードを増やす |
| クリック数 | 実際にクリックされた回数 | CTRが低いならタイトル・説明文を改善 |
| CTR | クリック率(クリック数/表示回数) | 平均2〜5%が目安。低いと改善余地あり |
| 平均掲載順位 | Googleでの平均順位 | 10位以内を目標に |
💡 GSCの「検索パフォーマンス → クエリ」タブで、表示回数は多いがCTRが低いキーワードを見つけましょう。そのキーワードに対してメタタイトル・ディスクリプションを最適化するだけで、追加コンテンツなしにクリック数を増やせる可能性があります。
GA4では「コンバージョン」として計測したいイベントを設定します。ホームページで最も重要なコンバージョンは「お問い合わせ完了」です。
サンクスページをコンバージョンとして設定する手順:
contact_complete を入力page_location/contact/thanks/(サンクスページのURL)contact_complete を見つけ、「コンバージョンとしてマーク」をオンにする設定完了後、テスト送信を行うとGA4の「コンバージョン」レポートに数値が記録されるようになります。
| コンバージョン | イベント名の例 | 条件 |
|---|---|---|
| お問い合わせ完了 | contact_complete | サンクスページ表示 |
| 電話番号クリック | phone_call | tel:リンクのクリック |
| 資料ダウンロード | file_download | PDFファイルのクリック |
| 会員登録完了 | sign_up | 登録完了ページ表示 |
| カート追加 | add_to_cart | WooCommerceの場合 |
⚠️ GA4のデータが蓄積されるまでには時間がかかります。タグ設置直後から数週間はデータが少なく判断材料にならないため、最低でも1ヶ月分のデータが集まってから本格的な分析を始めましょう。焦ってデータが少ない段階で大きな変更を加えると、改善効果が測定できなくなります。
GA4とGSCを連携させると、GA4のレポート内でGSCの検索クエリデータを確認できるようになります。
連携手順:
連携後、GA4の「レポート → 集客 → Search Console」から検索クエリとランディングページ別の流入データが確認できます。SEOとユーザー行動の両方を同じGA4の画面で分析できるため、コンテンツ改善の優先順位付けに非常に役立ちます。
/sitemap_index.xml)をGSCに送信してください。contact_complete イベントとしてコンバージョン設定してください。GA4はプロパティ作成→測定ID取得→タグ設置の3ステップで導入完了です。タグ設置方法は初心者にはSite Kitプラグイン、将来の拡張を見越すならGTM経由が推奨です。GSCはサイト登録と所有権確認後にサイトマップを送信することで、Googleのインデックスと検索パフォーマンスを把握できます。GA4とGSCを連携させ、集客レポート・エンゲージメントレポート・検索パフォーマンスの3つを定期チェックする習慣をつけることで、ホームページの課題を数字に基づいて継続的に改善できるようになります。
全問正解でこのレッスンが「完了」になり、コースの全レッスンを完了すると修了証が発行されます。解説つき・何度でも挑戦できます。
Q1.「どんな検索キーワードで表示され、何回クリックされたか」を把握したいです。本文に沿うと、主に使うツールはどれですか。
Q2.親テーマのfunctions.phpにGA4のタグを直接追記しました。本文が指摘するこの方法のデメリットはどれですか。
Q3.GSCで表示回数は多いのにCTRが低いキーワードを見つけました。本文に沿う、最初に試すべき改善はどれですか。
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