PASONA法則とは、コピーライターの神田昌典氏が体系化したセールスコピーライティングの6ステップフレームワークです。Problem(問題)→ Agitation(煽動)→ Solution(解決策)→ Offer(提案)→ Narrowing(絞り込み)→ Action(行動)の頭文字を並べた略称であり、LPのコピー構成を「感情の流れ」に沿って設計するための骨格として広く活用されています。このフレームワークを使うことで、「なんとなく伝えたいことを並べた文章」から「読者を心理的に動かす設計された文章」へと変えることができます。このレッスンでは、6ステップそれぞれの役割・書き方のポイント・実際のLPへの適用例を詳しく解説します。
PASONA法則 6ステップ構造と実例
PASONA法則は「読者の感情を段階的に動かす」設計思想に基づいています。各ステップは独立したセクションではなく、前のステップが次のステップへの感情的な橋渡しをする連続した流れです。最終ステップのActionに到達したとき、読者は「今すぐ行動しなければならない」という自然な衝動を感じる状態になっているのが理想です。
PASの最初のステップは、ターゲットが抱える問題・悩み・痛みを具体的に言語化することです。ここでの目的は「このページは私のことをわかってくれている」という共感を生み出すことです。問題を明示する際、抽象的な表現ではなく、ターゲットが日常的に感じている言葉をそのまま使うことが重要です。
Problemを書く際の3つのポイント
| NG表現(抽象的) | OK表現(具体的) |
|---|---|
| 「ダイエットに悩んでいませんか?」 | 「食事制限3ヶ月。体重は1kgしか落ちていない…」 |
| 「なかなか痩せられない方へ」 | 「夏が来るたびに水着を着るのが怖くなっている」 |
| 「運動不足が気になる方」 | 「ジムに3ヶ月通ったのに体型が変わらず自己嫌悪」 |
💡 Problemを書く前に実施すること: ターゲットが実際に書いたレビュー・質問・SNSつぶやきを50件以上読み込み、頻出する「感情ワード」をリストアップします。そのリストから最も強い共感を呼ぶ5個を選んでProblemセクションに使います。
Agitationは「問題を放置したらどうなるか」を示すことで、現状の深刻さを認識させるステップです。日本語では「扇動・煽動」と訳されますが、マーケティング文脈では「問題の悪化を具体的に見せる」という意味合いで使います。人間は「得ることへの欲求」より「失うことへの恐怖」の方が2倍強く行動を動機付けます(損失回避バイアス)。
Agitationで効果的な表現パターン
⚠️ Agitationは煽りすぎない: 過度な恐怖訴求はターゲットを萎縮させ、「どうせ自分には無理」という諦めを生みます。問題の深刻さを示した直後にすぐ「でも、解決できます」というSolutionへのブリッジを入れることで、希望へつなぐバランスが重要です。
Solutionでは商品・サービスを紹介する前に、「なぜ今まで解決できなかったのか(本当の原因)」と「どうすれば解決できるか(アプローチ)」を先に説明します。いきなり商品を紹介するのではなく、「解決の概念」を先に提示することで、商品への説得力が増します。
Solutionの推奨構成
この流れにより、読者は商品を「押しつけられた感覚」なく、自然な流れの帰結として受け取れます。
Offerは商品・サービスの詳細・価格・特典・保証を具体的に提示するステップです。ここまでのPASで感情的な準備が整った読者に対して、具体的な「買う理由」を論理的に補完します。
Offerに含めるべき要素
| 要素 | 役割 | 記述例 |
|---|---|---|
| 商品・サービス名と概要 | 何を提供するかの明確化 | 「〇〇プログラム(全12回・オンライン)」 |
| 価格と支払い方法 | 購入の意思決定を促す | 「通常月額9,800円→今だけ4,980円/月」 |
| 特典・ボーナス | 価値の上乗せでお得感演出 | 「今月中の申込者に限り電子書籍3冊プレゼント」 |
| リスク排除 | 購入障壁を下げる | 「30日間全額返金保証・途中解約違約金なし」 |
| ベネフィットの数字 | 期待値を具体化 | 「平均3.2ヶ月で目標体重達成・継続率91%」 |
💡 価格提示のテクニック: 「月額9,800円」より「1日わずか326円(コーヒー1杯分)」という分割換算の方が購入障壁が下がります。また通常価格との比較(「定価14,800円→今だけ9,800円」)で損得勘定を刺激します。
Narrowingは「このオファーはすべての人向けではない」と対象を明確に絞ることで、希少性・限定感を演出するステップです。逆説的ですが、対象を絞ることで「自分には関係ない」と感じる人が離れる代わりに、「これはまさに自分向けだ」と感じる人の購買確率が大幅に上がります。
Narrowingの3つの切り口
⚠️ 虚偽のNarrowingはNG: 「残り3名!」を常時表示する、実際にはいつでも購入できるのに「今月限定」と偽るといった手法は、リピーターやSNSで発覚すると信頼失墜につながります。実際の期限・実数を使うか、「毎月先着〇名まで」という制限設計にしましょう。
最後のActionは次に取るべき具体的な行動を明示し、読者の背中を押すステップです。PASoNAのすべてのステップを経た読者は「買おうかな」という気持ちになっていますが、「どうすればいいか」が明確でないと行動に移せません。
Actionで伝えるべき要素
以下は実際のLP制作で使えるPASoNAテンプレートです。各ステップに目安の文字数と感情目標を記載しています。
| ステップ | 目安文字数 | 感情目標 |
|---|---|---|
| P(問題) | 200〜400字 | 「まさに自分のことだ」と感じる |
| A(煽動) | 150〜300字 | 「早く解決しなきゃ」という焦燥感 |
| So(解決策) | 300〜500字 | 「なるほど、だからダメだったんだ」という気づき |
| O(提案) | 500〜800字 | 「これなら自分もできそう・お得だ」 |
| N(絞込み) | 100〜200字 | 「自分向けの特別なオファーだ」 |
| A(行動) | 100〜200字 | 「今すぐやらなければ損する」 |
以下のワークを実施してください。
PASONA法則はLPコピーライティングの核となるフレームワークです。P(問題の共感)→ A(煽動で緊急性)→ So(解決策の論理)→ O(具体的オファー)→ N(絞り込みで限定感)→ A(行動の背中押し)という6ステップは、読者の感情を「共感 → 危機感 → 期待 → 安心 → 自分ごと → 行動」へと段階的に動かします。各ステップを書く際はターゲットのリアルな言葉(VOC)を土台に、抽象的な表現を避け、具体的な数字・状況・感情を描写することがCVRに直結します。次のレッスンでは、コピーを最も効果的に見せるための「ファーストビュー設計」を学びます。
全問正解でこのレッスンが「完了」になり、コースの全レッスンを完了すると修了証が発行されます。解説つき・何度でも挑戦できます。
Q1.Agitation(煽動)を書くときの注意点として、本文に沿うものはどれですか。
Q2.Solution(解決策)のステップで、商品を紹介する前に書くべき内容はどれですか。
Q3.Narrowing(絞り込み)で対象を明確に絞ると、どのような効果があると本文は説明していますか。
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