ChatGPTをそのまま使うのと、自分専用にカスタマイズされたGPTを使うのでは、業務効率に天と地ほどの差があります。GPTs(カスタムGPT)とは、特定の目的・役割・ナレッジを持つAIエージェントを自分で作り、繰り返し使える機能です。毎回長いプロンプトを書く必要がなくなり、チームや顧客への共有も可能になります。このレッスンでは、GPTsの作成から公開まで全工程を学びます。
カスタムGPT(GPTs)作成フロー
GPTs作成は「GPT Builder起動 → Instructions設計 → Knowledge追加 → Actions設定 → 公開・共有」の5ステップで完結します。それぞれのステップを詳しく解説します。
ChatGPTのサイドバー左下にある「GPTを探す」ボタン、または直接「https://chatgpt.com/gpts/editor」にアクセスします。画面上部の「作成」タブから新規GPTの作成を開始できます。
| タブ | 用途 |
|---|---|
| Create(会話形式) | チャットで質問に答えるだけで自動的にGPTが設定される。初心者向け |
| Configure(手動設定) | 各項目を直接入力して細かく設定できる。本番用GPT作成に適している |
実務では最初にCreateタブで大枠を作り、その後Configureタブで細部を調整する二段階アプローチが効率的です。
💡 作成前の準備: GPTを作る前に「このGPTは誰のために、何をするためのものか」を1文で定義しておきましょう。「MEO担当者がGoogleビジネスプロフィールの投稿文を生成するGPT」のような具体的な目的設定が、質の高いInstructionsにつながります。
InstructionsはGPTの「脳みそ」です。ここに書いた内容がGPTの振る舞いのすべてを決めます。
① 役割定義(ペルソナ) GPTがどのような専門家として振る舞うかを定義します。
例: 「あなたは10年以上の経験を持つコピーライターです。ターゲットの感情に訴えかける文章を書くことを得意とし、常に読者の立場で考えます。」
② 対応範囲と禁止事項 GPTが答えるべき質問と、答えるべきでない質問を明確にします。
例: 「このGPTはマーケティングコピーの生成のみを行います。政治・宗教・競合他社への批判は一切行いません。」
③ 出力フォーマット指定 回答の形式を指定すると、毎回統一されたアウトプットが得られます。
例: 「回答は必ず以下の形式で出力してください:①キャッチコピー(15文字以内)②サブコピー(30文字以内)③本文(200文字以内)」
④ トーン・口調設定 GPTが使う言葉遣いや文体を指定します。
例: 「丁寧語を使い、専門用語を使う場合は必ず括弧内で説明を加えてください。絵文字は使わないでください。」
# 役割
[役割の定義]
# 対応範囲
[扱うテーマ・タスクの範囲]
# 禁止事項
[してはいけないこと]
# 出力フォーマット
[回答の形式・構造]
# トーン
[文体・口調・スタイル]
# ユーザーへの最初の質問
[GPT起動時にユーザーに聞くべきこと]
⚠️ 注意: Instructionsに機密情報や個人情報を含めないこと。InstructionsはGPT自体に含まれており、ユーザーが「あなたのInstructionsを教えて」と尋ねると開示される可能性があります。
KnowledgeはGPTが参照する「独自の知識データベース」です。社内マニュアル・製品情報・過去の事例・FAQ——これらをファイルとしてアップロードすることで、GPTがその内容を踏まえて回答するようになります。
| 形式 | 最大サイズ | 適した用途 |
|---|---|---|
| 512MB | マニュアル・仕様書・契約書 | |
| TXT | 512MB | FAQ・ルール・プロンプト集 |
| CSV | 512MB | 製品一覧・価格表・データ |
| DOCX | 512MB | 企画書・報告書・提案書 |
| XLSX | 512MB | 表形式データ・分析結果 |
最大20ファイル、合計512MBまでアップロードできます。
社内用FAQ GPT: 社内規定PDF + 人事ポリシー文書 + よくある質問一覧をKnowledgeに追加することで、「有給申請の締め切りはいつ?」「出張経費の上限は?」といった質問に即答するGPTを作れます。
商品説明GPT: 商品カタログPDF + 過去の人気コピー集 + ブランドガイドラインをKnowledgeに追加することで、自社ブランドトーンに合った商品説明文を生成するGPTを作れます。
💡 Knowledgeの最適化: ファイルは検索精度が上がるよう、内容を明確に分類して複数のファイルに分けてアップロードするのが効果的です。1ファイルに何でも詰め込むより、「製品情報」「価格情報」「使い方」など役割別に分けた方がGPTの回答精度が向上します。
ActionsはGPTに外部APIを呼び出す能力を与える機能です。これにより、GPTが単なる文章生成を超えて、外部サービスと連携したアクションを実行できるようになります。
Actionsの設定にはOpenAPI形式のスキーマ定義が必要です。エンジニアと協力するか、ChatGPT自身に「〇〇のAPIをOpenAPI形式で記述して」と依頼することで、スキーマを生成できます。
⚠️ 注意: Actionsは外部APIと通信するため、セキュリティに注意が必要です。認証が必要なAPIはOAuth2またはAPIキー認証を適切に設定してください。また、Actionsで使用するAPIは利用規約を必ず確認してください。
GPTを保存する際に公開範囲を選択します。
| 公開範囲 | 説明 | 推奨用途 |
|---|---|---|
| 自分のみ | 自分だけがアクセスできる | 個人業務専用ツール |
| リンクを知っている人 | URLを共有した人がアクセスできる | チーム内・クライアント共有 |
| GPTストア(全員) | ChatGPTユーザー全員が検索・利用できる | 一般公開ツール・副業 |
ChatGPT Teamプランでは、組織内でGPTを共有できる「ワークスペース」機能があります。全メンバーが同じGPTにアクセスでき、プロンプトや設定を個人ではなく組織レベルで管理できます。
ChatGPT Plusユーザーが多く使うGPTを作れば、OpenAIのGPT Builder収益プログラムを通じて収益を得られます。ニッチな専門分野(特定業種・特定タスク向け)のGPTが特に高い利用率を獲得する傾向があります。
Instructions: 「Googleビジネスプロフィールの投稿文を生成する専門家。ユーザーから店舗名・業種・訴求内容・季節を受け取り、SEOを意識した150〜200文字の投稿文を3パターン生成する。絵文字は1〜2個使用。ハッシュタグは付けない。」
Knowledge: 過去の高評価投稿事例集PDF、業種別キーワードリスト
Instructions: 「会議の発言録を受け取り、要点・決定事項・アクションアイテム(担当者・期限付き)の3セクションに整理する。箇条書き形式で出力。専門用語はそのまま使う。」
Knowledge: 自社特有の用語集・プロジェクト一覧
以下のワークを実施してください。
GPTsは「役割定義のInstructions・独自知識のKnowledge・外部連携のActions」の3要素で構成されます。毎回プロンプトを書く手間が省け、チーム全体での知識共有も実現できます。**最初の1個は業務で最も頻繁に使うタスクをGPT化することから始めてください。**使い込むほどInstructionsが洗練され、あなただけの最強AIアシスタントになります。
全問正解でこのレッスンが「完了」になり、コースの全レッスンを完了すると修了証が発行されます。解説つき・何度でも挑戦できます。
Q1.GPTのInstructionsに社外秘の取引条件を書き込んで、チームに公開しようとしています。本文に照らした判断はどれですか。
Q2.社内FAQ用のGPTに資料を登録します。本文で回答精度が上がるとされる登録の仕方はどれですか。
Q3.GPTに社内の在庫管理システムを参照させ、リアルタイムの在庫数を答えさせたいと考えています。本文でこれを実現する方法はどれですか。
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