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コース/AIエージェント開発・自動化上級講座/RAG(検索拡張生成)の設計と構築
3 / 10
レッスン 3
30分

RAG(検索拡張生成)の設計と構築

📝 最後に理解度チェック(3問)があります
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RAG(検索拡張生成)の設計と構築

はじめに

RAG(Retrieval-Augmented Generation)は、外部の知識ベースから関連情報を検索し、その情報を元にLLMが回答を生成する仕組みです。LLM単体ではカバーできない最新情報や社内固有の知識を活用でき、ハルシネーション(嘘の回答)を大幅に削減できます。

RAGの基本アーキテクチャ

RAGシステムは大きく3つのフェーズで構成されます。

  • ◆インデックス作成: ドキュメントを読み込み、チャンク分割し、ベクトル化してDBに格納する
  • ◆検索(Retrieval): ユーザーの質問をベクトル化し、類似度の高いチャンクをDBから検索する
  • ◆生成(Generation): 検索結果をコンテキストとしてLLMに渡し、回答を生成する

ドキュメントの前処理とチャンキング

RAGの品質を左右する最も重要な工程がチャンキング(文書分割)です。

  • ◆固定長チャンキング: 一定の文字数やトークン数で機械的に分割。実装が簡単だが文脈が切れやすい
  • ◆セマンティックチャンキング: 意味のまとまりで分割。見出し、段落、セクション単位で区切る
  • ◆オーバーラップ: チャンク間に重複部分を持たせ、文脈の断絶を防ぐ。一般的に10〜20%のオーバーラップが推奨
  • ◆チャンクサイズ: 小さすぎると文脈が失われ、大きすぎるとノイズが増える。500〜1000トークンが一般的な目安

ベクトルデータベースの選定

ベクトル検索を行うためのデータベースは複数の選択肢があります。

  • ◆Pinecone: フルマネージドで導入が容易。スケーラビリティに優れる
  • ◆Weaviate: オープンソース。ハイブリッド検索(ベクトル+キーワード)が強み
  • ◆Qdrant: 高速でメモリ効率が良い。フィルタリング機能が充実
  • ◆Chroma: 軽量でローカル開発に最適。Pythonとの親和性が高い
  • ◆Supabase pgvector: PostgreSQL拡張。既存のSupabase環境に統合しやすい

エンベディングモデルの選択

テキストをベクトル(数値配列)に変換するモデルの選択も重要です。

  • ◆OpenAI text-embedding-3-small: コスト効率が良く、多くのユースケースに対応
  • ◆OpenAI text-embedding-3-large: 高精度だがコストが高い。精度重視の場合に選択
  • ◆Cohere embed-v3: 多言語対応が優秀。日本語の検索精度が高い
  • ◆オープンソース(multilingual-e5-large等): 自前サーバーで運用可能。データを外部に出せない場合に

検索精度の改善テクニック

基本的なRAGの精度を向上させるための実践的な手法を学びます。

  • ◆ハイブリッド検索: ベクトル検索とキーワード検索(BM25)を組み合わせて精度を向上
  • ◆リランキング: 検索結果を別のモデルで再スコアリングし、より関連性の高い結果を上位に
  • ◆クエリ拡張: ユーザーの質問をLLMで言い換え・拡張し、多角的に検索する
  • ◆メタデータフィルタリング: カテゴリ、日付、部門などのメタデータで検索範囲を絞る

🏋️実践ワーク

以下の課題に取り組みましょう。

  • ◆自社のFAQドキュメント(10ページ程度)をチャンク分割してみましょう
  • ◆ChromaまたはPineconeにベクトルを格納し、質問に対する検索結果を確認してみましょう
  • ◆検索結果をChatGPT APIに渡して回答を生成する簡単なRAGパイプラインを構築してみましょう

📝まとめ

RAGは、LLMに外部知識を供給する最も実用的なアプローチです。チャンキング戦略、ベクトルDB選定、エンベディングモデル選択、検索精度改善の各要素を適切に設計することで、高品質なAIアシスタントを構築できます。次の章では、複数のAIを協調動作させるマルチエージェントシステムについて学びます。

理解度チェック

3問

全問正解でこのレッスンが「完了」になり、コースの全レッスンを完了すると修了証が発行されます。解説つき・何度でも挑戦できます。

  1. Q1.RAGを導入する主な利点として、本文が挙げているものはどれですか?

  2. Q2.固定長で機械的に分割したところ、回答が文脈の途中で切れて不正確になりました。本文に沿った改善はどれですか?

  3. Q3.機密性の高い社内文書を外部サービスに送れない場合、本文が示すエンベディングモデルの選び方はどれですか?

すべての問題に答えると押せます

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